埼玉県で協力し、資源を未来へつなぐ
日頃より、組合員の皆様におかれましては、各地域の土地改良事業をはじめ農業の振興にご理解ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。 さて、農業を取り巻く環境は、生産者の高齢化・担い手不足に加え、温暖化による気象条件の変化や一昨年の「カメムシ被害」など自然条件による課題への対応、さらには物価高騰による生産コストの上昇等、一段と厳しい状況にあります。また、昨年は「令和の米騒動」といわれたように、急激な米価の高騰により、生産者には一定の増収が図られ追い風となる一方で、食料供給の安定性が損なわれるなど、農業だけでなく社会全般に大きな影響を及ぼし、今後の見通しは不透明な状況です。 このように農業を取り巻く環境が大きく変化する中、当土地改良区では、これらの課題に対する意識をもち、今後の農業の発展と継続に資する取組を行ってきました。令和7年度には懸案であった加須市上崎地区の水路整備が完了し、概ね良好な水環境が整えられました。しかし、他方で水利施設の老朽化が進み、その適切な維持管理と計画的な更新が重要な課題となっております。今後、これまで整備してきた貴重な施設を次世代に引き継いでいけるよう、また、組合員の皆様の負託に応えていけるよう取り組んでまいりますので、より一層のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 この度、組合員の皆様や地域の皆様への情報の提供と共有を目的に、当区のホームページを開設しましたので、広くご活用いただければと存じます。今後も、開かれた土地改良区運営を心掛けてまいります。なお、ホームページ開設にあたっては、埼玉県の同じ東部に位置し同規模の団体である青毛堀用悪水路土地改良区、庄内領用悪水路土地改良区と連携・協力し開設に至りましたこと、両団体には心からお礼申し上げます。
令和8年8月 備前堀土地改良区 理事長 小坂 裕
備前堀土地改良区は、加須市、久喜市、鴻巣市を区域とし、昭和27年8月2日に設立認可され、大落古利根川に合流する1級河川備前堀川及び備前前堀川の上流、支流にあたる5つの幹線かんがい排水路の維持管理を主な役割としています。また、5つの水路は新川領用水からの取水が行き届かない地域への用水機能も有し、主に稲作を中心とする地域の農業を支えています。
八カ村落は、古くは根小屋村(現、根古屋)、日出安村、正能村、外川村、騎西町、牛重村、常泉村、油井ケ島村の河川管理体制によって名が付けられたと伝えられています。主に加須市正能・日出安・牛重・油井ケ島地区の水田を流路とする幹線排水路であり、総延長は約5.3km。起点は加須市正能地区で、加須市騎西総合公園(ふじアリーナ)の敷地内を流れ、終点は久喜市北中曾地区で備前堀川と合流します。
名称の由来は、加須市騎西に所在する大英寺(寺院)の南側を流れる水路周辺の地名に由来すると言われています。主に加須市騎西・下崎・牛重地区の幹線排水路として機能しますが、流末の地域では寿命堰で水をせき止め、農業用水として利用されています。総延長は約6.5kmで、起点は外田ケ谷地区に位置し、流末で古笊田落と合流して備前川となり終点を迎えます。
主に加須市の上崎・下崎・戸室・鴻茎地区の水田を結ぶ幹線排水路ですが、流末の地域には東門前堰と白山浦堰の2つの堰から農業用水として取水します。歴史的には、中ノ目村・戸室村・鴻茎村・芋茎村(現:加須市)・中曽根村・台村(現:久喜市)により管理され、河原井沼(現在、久喜菖蒲工業団地周辺)に流入する流路となっていました。その名残として、現在の1級河川備前堀川流域には古笊田堰、笊田橋などの名称が残っています。総延長は約6.1kmで、加須市上崎の水田が水源となり、加須市・鴻巣市(上会下)の水田地帯を流れ、大英寺落と合流して備前堀川となり終点を迎えます。
五ヵ村落は、1級河川 備前前堀川の上流河川の幹線排水路です。総延長は約4.2kmで、加須市南小浜地区を起点に、油井ケ島・大室地区の水田地帯を流れます。途中、北辻地区の北辻沼からの排水路が今鉾地区で合流し、割目地区を経て久喜市北中曽根地区を通過します。久喜市所久喜の「清久さくら通り入口交差点」前で、備前前堀川と変わります。
磯沼落は、久喜市の上清久・下清久・六万部・所久喜・江面地区を流路とする普通河川です。名称の由来は、上清久地区の小字・磯沼にあると伝えられています。もともと旧清久村・旧江面村(現久喜市)流域の新田で利用されていた新川用水の農業排水路で、水田地帯を抜け東北自動車道をくぐり、久喜インターチェンジ付近の江面地区で1級河川備前前堀川と合流します。
古笊田堰は、久喜市にある明治時代に造られたレンガ造りの農業用の堰で、明治42年に竣工し、現役で稼働しているレンガ造りの堰としては埼玉県内で最大規模を誇り、その歴史的・技術的価値から土木学会による「日本の近代土木遺産」に選定されています。堰(施設)は、地元組合(古笊田堰枠管理組合)の皆様によって維持管理されています。 ●古笊田堰枠管理組合 古笊田堰は、新川領用水路からの取水が不足する久喜市北中曽根地区、菖蒲町三箇地区に、排水河川である備前堀(1級河川)をせき止め補給水として活用し、地域の稲作づくりを支えています。この堰の管理を担うため当組合が設立されています(平成18年までは土地改良区として活動。) また、河川の除草や花の植栽など、地域の環境美化活動等にも大きく貢献しています。 ・組 合 長 小林 邦直 様 ・組合員数 60名
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備前堀川(びぜんほりかわ)という名称は、江戸時代初期に関東代官頭として治水・新田開発に尽力した 「伊奈(いな)備前守(びぜんのかみ)忠次(ただつぐ)」の名に由来するといわれ、忠次は徳川家康の命を受け、利根川や荒川の改修、用水路の整備など「伊奈流」と呼ばれる高度な治水技術で関東平野を潤しました。その功績から「備前守」の名を冠した河川や堤防が埼玉県を中心に各地に残っています。
当土地改良区が管理する5つの幹線排水路の下流部にあたる備前堀川、備前前堀川は忠次が開削したといわれています。
【備前を冠する施設、河川】 ●備前堀川/備前前堀川(埼玉県久喜市、白岡市、宮代町) ●備前渠用水(埼玉県熊谷市、深谷市ほか) ●備前堤(埼玉県さいたま市、蓮田市ほか) ●備前堀(茨城県水戸市)
計画に基づき「古笊田落排水路の整備」、「管理水路の維持管理」を行いました。
〒347-0105 加須市騎西58番地6 備前堀土地改良区 TEL.0480-73-1242